パンクな監督/教えてください。富野です | できれば本に埋もれて眠りたい

パンクな監督/教えてください。富野です

教えてください。富野です

富野 由悠季



できれば本に埋もれて眠りたい-tomino




ガンダムの監督で有名な富野由悠季の対談集です。


ホスピス医 森津純子

軍事アナリスト 中村好寿

水泳インストラクター 千葉すず

ユビキタス・ネットワーキング研究所所長 坂村健

津軽三味線プレーヤー 上妻宏光

フェイシャルセラピスト かづきれいこ

Johnso &Johnson Product Director

劇団誠 座長 松井誠

明治大学文学部教授 齋藤孝

東京大学大学院人文社会系研究科助教授 加藤陽子

リンガーハット代表取締役 米濱和英

「夜回り先生」著者 水谷修

青山学院大学文学部教授 石崎晴己

宇宙飛行士 野口聡一

バイオマス研究開発 赤星栄志

東京大学生産技術研究所助教授 沖大幹

津田塾大学教授臨床心理学 山崖俊子

チャイルド・ライフ・スペシャリスト 藤井あけみ

民俗学者 大月隆寛

GEN CORPORATION 柳沢源内 坂巻たみ 横山保俊

臨床心理士 三沢直子

呉市海事歴史資料館「大和ミュージアム」戸高一成 山本一洋 青木正美

枡一市村酒造場取締役 セーラ・マリ・カミングス

国際日本文化研究センター所長 山折哲雄 


と、学者から社長、男女織り交ぜての対談になっています。


あとがきの福井晴敏の「世界の中心で『教えてください』と叫ぶ」にあるように、当初は富野監督のもとをファンやスタッフが訪れる「富野さん、こんちには」という企画だったものを、楽をすることを知らない富野監督が対談形式にしてしまった、という経緯からも分かるように富野監督、通常の対談では考えられないぐらい熱心に対談しています。


でもね富野監督、意見が強すぎ情熱もありすぎて、最初は老人の繰言に聞こえるんですね。でもその問題意識が分かってくると、対談の歯車もあってきて面白くなってきます。



東京大学大学院人文社会系研究科助教授 加藤陽子
国際日本文化研究センター所長 山折哲雄 
青山学院大学文学部教授 石崎晴己


あたりの現代史の話はなかなか面白かったですし、



臨床心理士 三沢直子

津田塾大学教授臨床心理学 山崖俊子


あたりの子育て論は興味深かったのですが、この世代とフェミニストとの対談、という視点でも面白かったです。



GEN CORPORATION 柳沢源内 坂巻たみ 横山保俊

の1人のりヘリコプターはいいですね。セグウェイ以来の驚きです。



呉市海事歴史資料館「大和ミュージアム」戸高一成 山本一洋 青木正美

も基本的に戦艦とかはあまり興味がないのですが、「大和1/10できるだけ本物」というのにはぐっときました。


強烈な表紙も、読むに連れてその自分の体裁をいとわないパンクな姿勢に納得しました。



富野監督の高い職業意識が伝わる、濃い対談集でした。