暇な夏休み/ねたあとに
ねたあとに
長嶋有
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知らなかったですが朝日新聞に連載していたんですね。
相変わらずくだらないことを、ある種のセンスをもって書いていて「カッコつける」というものから遠く離れた日常を書く長嶋有ですが、長嶋家のおんぼろ別荘での避暑生活を書いた「ジャージの二人 」を、今度はバイト秘書らしき人の目からみた作品です。
お気軽なバイトの目線からの視点なので、前回にましてさらにライトな筆致です。
暇な避暑生活を滞在者がなにでつぶしているかというと、麻雀パイで競馬をやったり、モンタージュ形式で「顔」を作ったりで、まぁ本当に生産性はありません。そして登場人物の作家が賞をとったり、作品を書かなかったり、あいかわらず別荘の中には虫がいたりしても、別段大きな変化はありません。ただ、その別荘に流れる長嶋家の雰囲気は「暇な夏休み」にぴったりです。
「ジャージの二人」が気に入った方には、シリーズものとしておなじみの世界が楽しめます。
脱力の裏に気品もないながらも世に迎合しないといった意志感じられますが、ストーリーは展開しないし、ためにもならない分、長島家のセンスが十二分に楽しめる作品です。
ま、センスだけで作品作ってすごいなぁとか、描写技術は上がっていなぁとか色々ありますが、娯楽作品として読むのが一番いいと思いますが、ずいぶん狭いところをつくなぁ、と思います。
全然違う作品ですが、ゆうきまさみ の超人R を思い出させますね。なんだか。古いか。
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